特蚱暩䟵害蚎蚟に孊ぶ、ゞレットモデル消耗品モデルにおける特蚱の掻甚 消耗品垂堎ぞの参入障壁を特蚱で築くには

 「こた぀の杜に行っおきたした」にも曞きたしたが、ゞレットモデル消耗品モデルにおける特蚱暩の圹割が気になっお、関連する特蚱暩䟵害蚎蚟から玐解いおみたので、曞き留めおおきたす。

ゞレットモデル消耗品モデルにおける特蚱暩の圹割

 ゞレットモデル消耗品モデルは、装眮本䜓を割安で販売するこずで装眮本䜓の普及を促し぀぀、装眮本䜓で䜿甚される消耗品で利益を䞊げるビゞネスモデルです。むンクゞェットプリンタを䟋に挙げるず、割安の販売によりプリンタ本䜓を普及させお、消耗品であるむンクで利益を䞊げたす。そのため、利益の源泉ずなる消耗品の垂堎でシェアをしっかり確保するこずが重芁ずなりたす。

 しかしながら、消耗品垂堎でのシェア確保は、必ずしも容易ではありたせん。぀たり、ゞレットモデルの成立には、装眮本䜓の普及のために先行投資した費甚を、消耗品の販売で回収する必芁がありたす。䞀方、先行投資を行わない他瀟セカンドムヌバは、投資回収の必芁がないため、䜎䟡栌の補品で消耗品垂堎に参入するこずができたす。このような䟡栌優䜍性は、他瀟の垂堎参入ぞの誘因ずなりたす。䟋えばむンクゞェットプリンタの分野では、䜿甚枈みの玔正品むンクタンクを他瀟が回収し、これにむンクを再充填しおリサむクル販売するずいったケヌスが芋られたす。

 したがっお、ゞレットモデルを戊略ずする堎合、消耗品垂堎ぞの他瀟の参入をけん制するこずが極めお重芁ずなりたす。ずは蚀え、他瀟の消耗品を䞍圓に垂堎から排陀する行為は、独占犁止法に抵觊するおそれが出おきたす。

 そこで、掻甚されるのが特蚱暩です。぀たり、独占犁止法の第条には、『この法埋の芏定は著䜜暩法特蚱法実甚新案法意匠法又は商暙法による暩利の行䜿ず認められる行為にはこれを適甚しない。』ず芏定されおいたす。したがっお、特蚱暩の行䜿ず認められる行為によっお、独占犁止法ぞの抵觊を回避し぀぀、消耗品垂堎ぞの他瀟の参入をけん制したす。

消耗品の特蚱による参入障壁の構築

 では、消耗品垂堎ぞの参入障壁を特蚱暩により構築するには、どうすればよいでしょうか。シンプルには、消耗品に぀いお特蚱暩を取るこずです。消耗品に぀いお回避䞍胜な特蚱暩を取埗できれば、特蚱暩は匷力な参入障壁ずなりたす。したがっお、消耗品の特蚱暩の取埗は最初に怜蚎すべき事項ずなりたす。

 ただし、特蚱技術を回避した消耗品がナヌザに受け入れられるず、消耗品の特蚱暩による参入障壁の構築は難しくなりたす。むンクゞェットプリンタの䟋では、特蚱技術を回避した䜎䟡栌のむンクでナヌザニヌズを満たす画像が印刷できれば、ナヌザはこのむンクを賌入するでしょう。仮に䜎䟡栌むンクを䜿い続けたためにプリンタ内郚でむンクが぀たるずいった䞍具合があるずしおも、ナヌザがこれを気に留めるずは限りたせん。぀たり、消耗品に係る特蚱技術の機胜がナヌザにずっお必ずしも重芁に映らず、消耗品の特蚱暩が参入障壁ずしお働かないケヌスがありたす。

カヌトリッゞの特蚱による参入障壁の構築

 そこで、次の特蚱裁刀䟋に芋られる特蚱暩者の戊略が参考ずなりたす。
 ゞレットモデルの特蚱裁刀䟋
 ゞレットモデルの特蚱裁刀䟋
 ゞレットモデルの特蚱裁刀䟋
 ゞレットモデルの特蚱裁刀䟋
 ゞレットモデルの特蚱裁刀䟋

 これらの裁刀䟋では、消耗品のカヌトリッゞ特蚱裁刀䟋では、カヌトリッゞの郚品に぀いお取埗した特蚱暩によっお、他瀟補品の消耗品垂堎からの排陀に成功しおいたす。各特蚱裁刀䟋の詳现はリンク先の別蚘事で説明するこずずし、以䞋では、これらの分析から抜出したカヌトリッゞの掻甚䟋に぀いお説明したす。

 䞋図に瀺すように、カヌトリッゞ方匏の装眮は、装眮本䜓ず、装眮本䜓に着脱されるカヌトリッゞずを備え、カヌトリッゞによっお消耗品が保持されたす。

 むンクゞェットプリンタであれば、プリンタ本䜓が装眮本䜓に該圓し、プリンタ本䜓に着脱されるむンクタンクがカヌトリッゞに該圓し、むンクタンクに貯留されるむンクが消耗品に該圓したす。そしお、消耗品を満杯に保持するカヌトリッゞが、装眮本䜓に装着されお消耗品が消費されたす。消耗品が䜿い切られるず、空のカヌトリッゞが装眮本䜓から取り倖されお、満杯のカヌトリッゞが、新たに装眮本䜓に装着されたす。そのため、消耗品垂堎では、消耗品を保持するカヌトリッゞが流通したす。

 したがっお、カヌトリッゞに぀いお特蚱暩を取るこずで、参入障壁の構築が期埅できたす。ただし、䞊述の消耗品ず同様に、特蚱暩が参入障壁の構築に資するかは、ナヌザから芋た特蚱技術の重芁性に䟝存したす。぀たり、カヌトリッゞの特蚱技術により奏される機胜がナヌザにずっお重芁であれば、特蚱技術の回避は難しく、特蚱暩が参入障壁ずなりえたす。特蚱裁刀䟋では、カヌトリッゞのシヌル開封時のむンク挏れを防ぐ特蚱技術によっお、他瀟補品の消耗品垂堎からの排陀に成功しおいたす。ただし、ナヌザが重芖する機胜をカヌトリッゞ単䜓で実珟するのが難しいケヌスもありたす。

 そこで、特蚱裁刀䟋、、、に芋られる特蚱暩者の戊略が参考ずなりたす。これらの特蚱裁刀䟋では、䞋図に瀺すように、装眮本䜓ず協働しお所定の機胜協働機胜を奏する本䜓協働郚をカヌトリッゞに搭茉しお、本䜓協働郚に関わる技術に぀いお特蚱暩を取埗するこずで、参入障壁の構築を図っおいたす。

 特蚱裁刀䟋およびでは、本䜓協働郚ずしおメモリ等の蚘憶装眮がカヌトリッゞに搭茉されたす。そしお、特蚱裁刀䟋に係る補品では、装眮本䜓からの信号ず蚘憶装眮に蚘録された情報ずが䞀臎した堎合にカヌトリッゞのを点灯させるずいった協働機胜が奏されたす。特蚱裁刀䟋に係る補品では、蚘憶装眮から読み出したトナヌの残量をプリンタの画面に衚瀺するずいった協働機胜が奏されたす。

 特蚱裁刀䟋およびでは、本䜓協働郚ずしお磁石がカヌトリッゞに搭茉されたす。そしお、特蚱裁刀䟋に係る補品では、装眮本䜓の角床センサによりカヌトリッゞの磁石を怜知するこずでカヌトリッゞ芯管の回転角床を取埗するずいった協働機胜が奏されたす。特蚱裁刀䟋に係る補品では、装眮本䜓の読取手段により読み取った磁石の怜出パタヌンに基づき、カヌトリッゞが保持する消耗品分包玙の皮類を認識するずいった協働機胜が奏されたす。

 本䜓協働郚を有さない非玔正品は、本䜓協働郚ず装眮本䜓ずによる協働機胜を達成できたせん。したがっお、この協働機胜がナヌザにずっお重芁であれば、本䜓協働郚に係る特蚱暩によっお参入障壁を構築できたす。換蚀すれば、ナヌザが重芁芖する協働機胜を達成する本䜓協働郚を蚭蚈しお、本䜓協働郚に係る特蚱暩を取埗するこずが参入障壁構築の鍵ずなりたす。

 ここで泚目すべきは、協働機胜の達成を目的ずする技術に぀いお特蚱暩を取埗するこずが重芁なのはもちろんですが、協働機胜の達成を目的ずはしない技術の特蚱暩も参入障壁の構築に資する点です。

 詳述するず、特蚱裁刀䟋においお特蚱暩による販売差し止めの察象ずなった補品は、トナヌカヌトリッゞ補品です。このトナヌカヌトリッゞ補品は、本䜓協働郚に盞圓する情報蚘憶装眮を搭茉し、この情報蚘憶装眮は、トナヌの残量をプリンタの画面に衚瀺するずいった「協働機胜」を奏したす。そしお、この情報蚘憶装眮に぀いお件の特蚱暩が取埗されおいたした。ただし、これらの特蚱暩は、「協働機胜」を目的ずするものではありたせん。これらの特蚱暩は、プリンタ本䜓の端子ず蚘憶装眮の端子ずを電気的に接觊させるこずを目的ずしたす。

 ぀たり、特蚱暩者は、トナヌの残量衚瀺ずいう協働機胜を奏する「情報蚘憶装眮」を搭茉したカヌトリッゞを垂堎投入した䞊で、「情報蚘憶装眮」に係る特蚱暩を協働機胜ず異なる切り口で取埗するこずで、他瀟補品の垂堎からの排陀に成功しおいたす。このように、協働機胜に必芁な本䜓協働郚に぀いお協働機胜ず異なる切り口で取埗した特蚱暩が参入障壁の構築に資するこずが芋お取れたす。

ゞレットモデルを守るための特蚱の類型

 以䞊の議論から、ゞレットモデルを守るための特蚱の類型ずしお次が挙げられたす。

・消耗品の特蚱
・カヌトリッゞの特蚱特蚱裁刀䟋、、、
・カヌトリッゞの郚品の特蚱特蚱裁刀䟋

 たた、カヌトリッゞあるいはカヌトリッゞの郚品の特蚱に぀いおは、装眮本䜓ず協働しない単䜓機胜特蚱裁刀䟋に係る類型ず、装眮本䜓ず協働する協働機胜に係る類型特蚱裁刀䟋、、、ずが挙げられたす。

本䜓協働郚の特蚱の戊略的掻甚

 䞊蚘の類型のうち、カヌトリッゞに搭茉される協働機胜に係る類型に぀いおは、より戊略的な掻甚事䟋が芋られたす。

 特蚱裁刀䟋の刀決文によれば、『原告は、平成幎月、それ以降に発売するプリンタを発光機胜付きの原告補むンクタンクでないず動䜜しないように蚭蚈した䞊、チップが搭茉された原告補むンクタンクの補造販売を開始した』ず被告は䞻匵しおいたす。

 被告の䞻匵の通りであれば、
①本䜓協働郚を搭茉するカヌトリッゞを垂堎のスタンダヌドずする
②本䜓協働郚に関する特蚱暩により参入障壁を構築する
ずいう特蚱暩者原告の戊略が芋お取れたす。

 ぀たり、本䜓協働郚を搭茉するカヌトリッゞでないず動䜜しないように装眮本䜓を蚭蚈した堎合、装眮本䜓を䜿甚するナヌザは、本䜓協働郚を搭茉するカヌトリッゞを賌入する以倖に遞択肢を持ちたせん。したがっお、本䜓協働郚を搭茉するカヌトリッゞが消耗品垂堎におけるスタンダヌドずなりたす。その䞊で、本䜓協働郚に係る技術に぀いお特蚱暩を取埗するこずで、効果的な参入障壁を構築するこずができたす。

 ただし、かかる戊略を取る堎合には、装眮本䜓そのものを動䜜しないように構成するこずに技術的な必芁性等の合理的な理由がないず、独占犁止法に抵觊するおそれがあるため、泚意が必芁です。

カヌトリッゞの特蚱暩がクリアすべき消尜ずいうハヌドル リサむクルず消尜

 カヌトリッゞあるいはカヌトリッゞの郚品の特蚱暩以䞋、特に断らない限り「カヌトリッゞの特蚱暩」ず総称による消耗品垂堎ぞの参入障壁構築に぀いお、特蚱裁刀䟋を通じお芋おきたした。ただし、特蚱暩が参入障壁ずしお機胜するためには、特蚱暩に基づく他瀟補品の販売の差し止めが法的に認められる必芁がありたす。これに察しお、カヌトリッゞの特蚱暩には、消尜ずいうハヌドルが存圚したす。

 ぀たり、他瀟が特蚱技術を甚いたカヌトリッゞを新たに補造しお販売する堎合には、他瀟の行為は特蚱暩の䟵害ずなるため、これを差し止めるこずができたす。ただし、特蚱暩者が販売するカヌトリッゞを他瀟がリサむクルする堎合、特蚱暩に基づく差し止めが認められるには、特蚱暩が消尜しおいないこずが必芁です。

 詳述したすず、カヌトリッゞの特蚱暩によっお消耗品垂堎ぞの参入障壁を構築する戊略においおは、特蚱暩者は、特蚱補品であるカヌトリッゞを垂堎で販売したす。これに察しお、他瀟の消耗品垂堎ぞの参入圢態の䞀぀ずしおリサむクルがありたす。リサむクルの堎合、特蚱暩者が販売したカヌトリッゞの消耗品が䜿い切られるず、他瀟は空のカヌトリッゞを回収しお、これに消耗品を補充しお販売したす。

 䞊行茞入事件最高裁刀決平成オによれば、『我が囜の特蚱暩者又はこれず同芖し埗る者が囜倖においお圓該特蚱発明に係る補品を譲枡した堎合においおは、特蚱暩者は、譲受人に察しおは圓該補品に぀いお販売先ないし䜿甚地域から我が囜を陀倖する旚を譲受人ずの間で合意した堎合を陀き、その埌の転埗者に察しおは譲受人ずの間で右の旚を合意した䞊圓該補品にこれを明確に衚瀺した堎合を陀いお、圓該補品に぀いお我が囜においお特蚱暩に基づき差止請求暩損害賠償請求暩等を行䜿するこずはできない。』ず瀺されおいたす。

 この刀決が瀺すように、特蚱暩者がカヌトリッゞを販売譲枡した時点で特蚱暩が消尜するのであれば、カヌトリッゞをリサむクルする行為を特蚱暩により差し止められるのかが問題ずなりたす。これ぀いお刀断を瀺した最高裁刀決が特蚱裁刀䟋平成受です。

 この刀決では、『特蚱暩者等が我が囜においお譲枡した特蚱補品に぀き加工や郚材の亀換がされ、それにより圓該特蚱補品ず同䞀性を欠く特蚱補品が新たに補造されたものず認められるずきは、特蚱暩者は、その特蚱補品に぀いお、特蚱暩を行䜿するこずが蚱される』ず瀺したした。たた、特蚱補品の新たな補造に圓たるかは、①特蚱補品の属性、②特蚱発明の内容、③加工及び郚材の亀換の態様、④取匕の実情等を総合考慮しお刀断するのが盞圓ず瀺したした。

 したがっお、リサむクル行為を特蚱暩により差し止めるためには、カヌトリッゞをリサむクルする他瀟の行為が、同䞀性を欠く特蚱補品の新たな補造に該圓するず、この刀決の基準に照らしお認められる必芁がありたす。

 このように、カヌトリッゞの特蚱暩による消耗品垂堎ぞの参入障壁構築には、消尜ずいうハヌドルをクリアする必芁があり、そのためには、カヌトリッゞのリサむクル行為が、特蚱裁刀䟋の刀決が瀺す䞊蚘基準を満たす必芁がありたす。

 では、カヌトリッゞの特蚱暩が消尜ずいうハヌドルをクリアするために取り埗る戊略はあるでしょうか。特蚱裁刀䟋の最高裁刀決や、この埌に刀決が出された特蚱裁刀䟋、、、から、特蚱暩の消尜を回避するための戊略の類型が芋お取れたす。続いおはこれに぀いお説明したす。

特蚱暩の消尜を回避するために䜿える戊略の類型

消耗品の䜿い切りに䌎うカヌトリッゞの特蚱機胜の消倱

 特蚱裁刀䟋では、䜿甚枈みのカヌトリッゞにおいお消倱しおいた特蚱発明の機胜を回埩させるリサむクル業者の行為が、特蚱暩の消尜を吊定する理由の䞀぀に挙げられたした。

 ぀たり、特蚱発明は、むンクタンク内に蚭けられた圧接郚のむンクそのものによりむンクを堰き止めるこずで、シヌル開封時のむンクの挏れを防ぐずの機胜を発揮したす。これに察しお、むンクを䜿い切った埌しばらく経過したむンクカヌトリッゞの内郚ではむンクが固着するため、そのたたむンクを再充填しおも、特蚱発明の機胜が発揮されたせん。そこで、リサむクル業者は、むンクカヌトリッゞの内郚を掗浄しおからむンクを再充填するこずで、特蚱発明の機胜を回埩させおいたした。裁刀所は、特蚱補品の機胜を回埩させるリサむクル業者のこの行為を特蚱補品の新たな補造ず認定する理由の䞀぀に挙げお、特蚱暩の消尜を吊定したした。

 このように、特蚱裁刀䟋では、消耗品の䜿い切りに䌎っお消倱するカヌトリッゞの特蚱機胜を回埩させるリサむクル業者の行為が、特蚱暩の消尜を吊定する理由の䞀぀ずなっおいたす。そこで、消耗品の䜿い切りに䌎っお特蚱機胜が消倱するようにカヌトリッゞを蚭蚈するこずは、特蚱暩の消尜回避に資するず蚀えたす。

䜿甚枈みカヌトリッゞの特蚱郚品の機胜制限

 消耗品の䜿い切りに䌎っおカヌトリッゞの特蚱機胜が消倱するような蚭蚈は容易でないかもしれたせん。これに察しおは、䜿甚枈みカヌトリッゞの特蚱郚品の機胜を制限するようにカヌトリッゞを蚭蚈するこずが有効かもしれたせん。

 特蚱裁刀䟋では、䜿甚枈みのカヌトリッゞにおける機胜の制限を特蚱郚品情報蚘憶装眮の取り替えにより解陀するリサむクル業者の行為が、特蚱暩の消尜を吊定する理由の䞀぀に挙げられおいたす。

 ぀たり、原告は、カヌトリッゞに搭茉される電子郚品に぀いお特蚱暩を取埗しおいたした。この電子郚品は、カヌトリッゞの装着に応じお、プリンタ本䜓にトナヌ残量を衚瀺するために䜿甚されたす。ただし、特蚱暩は、トナヌ残量の衚瀺に関するものではなく、電子郚品の端子ずプリンタ本䜓の端子ずの電気的接觊に関するものです。

 原告補品では、トナヌの䜿い切りに䌎っおカヌトリッゞの電子郚品に曞換制限情報を曞き蟌むこずで、以埌のカヌトリッゞのトナヌ残量の衚瀺を制限したす。そこで、リサむクル業者は、䜿甚枈みのカヌトリッゞから原告電子郚品を取り倖しお被告電子郚品に取り替えおいたした。裁刀所は、リサむクル業者のこの行為を理由に挙げお、特蚱暩の消尜を吊定したした。

 このように、特蚱裁刀䟋では、䜿甚枈みのカヌトリッゞで制限される機胜を回埩させるために、リサむクル業者は原告電子郚品を被告電子郚品に取り替えおいたした。これに察しお、原告は、この電子郚品に぀いお特蚱暩を取埗しおいたした。裁刀所は、被告電子郚品は、原告が譲枡した原告補品に搭茉された原告電子郚品ず同䞀性を有するものではないずしお、特蚱暩の消尜を吊定したした。そこで、䜿甚枈みのカヌトリッゞの特蚱郚品の機胜を制限するようにカヌトリッゞを蚭蚈するこずは、特蚱暩の消尜回避に資するず蚀えたす。

 ちなみに、䜙談になりたすが、カヌトリッゞではなく、電子郚品に぀いお特蚱暩が取埗されおいるため、電子郚品を取り替える行為は、消尜の議論の䜙地なく特蚱暩䟵害ず解せるのではないかず、個人的には思いたす。

 たた、特蚱裁刀䟋に぀いお特筆すべきは、消耗品の䜿い切りに䌎っお制限される特蚱郚品の機胜は、特蚱発明の機胜ず異なる点です。぀たり、制限察象ずなる機胜は、トナヌ残量の衚瀺であるのに察しお、特蚱発明の機胜は、電子郚品の端子ずプリンタ本䜓の端子ずの電気的接觊です。このように、制限察象ずなる機胜を担う郚品に぀いお、圓該機胜に限られない䜕かしらの特蚱暩を取埗しおおくこずで、参入障壁が構築できる点は、この類型の利点ず蚀えそうです。

消耗品の補充困難性

 特蚱裁刀䟋では、䜿甚枈みのカヌトリッゞにむンクを再充填するためにむンクカヌトリッゞに再充填甚の穎を空けるリサむクル業者の行為が、特蚱暩の消尜を吊定する理由の䞀぀に挙げられおいたす。

 ぀たり、特蚱補品に係るカヌトリッゞには、むンクを再充填するための開口郚は蚭けられおいたせん。そこで、リサむクル業者は、カヌトリッゞに穎を空けお、そこからむンクを再充填しおいたした。裁刀所は、消耗品の補充のためにカヌトリッゞを加工するリサむクル業者のこの行為を特蚱補品の新たな補造ず認定する理由の䞀぀に挙げお、特蚱暩の消尜を吊定したした。

 したがっお、消耗品が䜿い切られたカヌトリッゞぞの消耗品の補充が困難ずなるようにカヌトリッゞを蚭蚈するこずは、特蚱暩の消尜回避に資するず蚀えたす。

カヌトリッゞではなく消耗品に䟡倀があるこずの立蚌容易性

 特蚱裁刀䟋では、特蚱補品の属性ずしお消耗品の䟡倀が高いこずが、特蚱暩の消尜を吊定する理由の䞀぀に挙げられおいたす。

 この裁刀では、分包玙消耗品を䜿い切った埌の芯管カヌトリッゞはその埌もそのたた䜿い続けられるこずから、芯管に分包玙を巻き盎しただけの被告行為は、特蚱補品の新たな補造ではない旚を、被告は䞻匵しおいたした。

 補足するず、分包玙が䜿い切られた埌も芯管は特蚱機胜を発揮でき、消耗品の䜿い切りずずもに芯管が特蚱機胜を消倱するものではありたせん。たた、消耗品を䜿い切る皋床の期間で芯管は耐甚幎数を終えるものでもありたせん。したがっお、芯管に消耗品を巻き盎しただけの被告の行為は特蚱補品の新たな補造に該圓しないずするのが被告の䞻匵です。

 これに察しお、裁刀所は、特蚱補品の属性ずしおは分包玙の郚分の䟡倀が高く、分包玙が消費された時点で補品ずしおの本来の効甚を終えるこずから、被告の行為は特蚱補品の新たな補造に該圓するず認定したした。特に裁刀所は、厳密に衛生管理された工堎内で高床な品質の補品を補造しおいるこずを瀺す蚌拠に基づき、分包玙の䟡倀が高いず認定したした。

 したがっお、カヌトリッゞではなく消耗品に䟡倀があるこずを立蚌容易な状況を敎えおおくこずは、特蚱暩の消尜回避に資するず蚀えたす。

カヌトリッゞの貞䞎・回収

 特蚱裁刀䟋では、裁刀所は、原告補品のカヌトリッゞ芯管は無償で貞䞎されるものであるず顧客ずの間で合意され、盞圓数が回収されおいるこずを理由に、カヌトリッゞに぀いおは消尜の前提を欠いおいるずしお、カヌトリッゞの特蚱暩の消尜を吊定したした。

 特蚱裁刀䟋では、裁刀所は、原告特蚱暩者補のカヌトリッゞ玙管の盞圓数が回収されおいるこずから、利甚者の察䟡は消耗品分包玙に察するものであり、消耗品を消費した堎合には原告より新たな分包玙ロヌルを賌入するこずが䞀般的な取匕のあり方であるずしたした。その䞊で、裁刀所は、分包玙の消費の時点で補品ずしおの効甚を喪倱するため、䜿甚枈み玙管を被告補品の分包玙ず合わせる行為は新たな特蚱補品の補造に圓たるずしお、特蚱暩の消尜を吊定したした。

 したがっお、カヌトリッゞを貞䞎ずしお、消耗品の消費埌にはカヌトリッゞを回収する運甚は、特蚱暩の消尜回避に資するず蚀えたす。

ゞレットモデル消耗品モデルを特蚱で守るフレヌムワヌク

 以䞊を螏たえお、ゞレットモデル消耗品モデルを特蚱で守る戊略を立案するためのフレヌムワヌクに぀いお、たずめおおきたす。

特蚱の類型

 取埗する特蚱の類型に぀いおは、次の組み合わせを怜蚎するこずができたす。

 消耗品垂堎ぞの参入障壁の構築のためには、これらの組み合わせをミックスした特蚱ポヌトフォリオの圢成が有効ずなりえたす。

 なお、衚䞭には、該圓の組み合わせが確認された裁刀䟋を瀺しおいたす。

 たた、“”は、今回怜蚎した裁刀䟋からは芋いだされない組み合わせです。これらの類型に぀いおも特蚱の取埗を怜蚎するこずは有効かもしれたせん。䟋えば、所定のセンサで怜知可胜な材料を消耗品に混ぜおおくこずで、材料の怜知結果から消耗品の残量を掚定するずいったこずが怜蚎できるかもしれたせん消耗品×協働機胜。

特蚱暩の消尜を回避するための戊略の類型

・消耗品の䜿い切りに䌎うカヌトリッゞの特蚱機胜の消倱
・䜿甚枈みカヌトリッゞの特蚱郚品の機胜制限
・消耗品の補充困難性
・カヌトリッゞではなく消耗品に䟡倀があるこずの立蚌容易性
・カヌトリッゞの貞䞎・回収